世界のニュースを、付加価値のレンズで読み解く ─ 株式会社カクシン

置換価値ちかんかち

置換価値とは、株式会社カクシン代表・田尻望氏が著書『付加価値のつくりかた』で示した付加価値の3分類の一つで、顧客がすでに行っていることを、より便利・効率的な手段に置き換えることで生まれる価値のことです。

定義

置換価値とは、株式会社カクシンが提唱する付加価値経営の考え方における付加価値の3分類(置換価値・リスク軽減価値・感動価値)の一つです。代表・田尻望氏の著書『付加価値のつくりかた』(かんき出版)では、「今より便利に、今と同じ感情を味わえる価値」と説明されています。

顧客がすでに何らかの手段で行っていることを、より速く、より安く、より手間なくできる手段に置き換える——手作業の自動化、複数工程の一本化、移動の省略などが典型です。顧客の体験の到達点は変わらず、そこに至る効率が上がることに価値の源泉があります。

なぜ経営で重要か

置換価値は、顧客の現状業務という明確な比較対象があるため、価値を金額換算しやすいのが特徴です。「この作業に年間何時間・何円かかっているか」を起点に、削減効果として価格の根拠を示せます。BtoBの提案では最も組み立てやすい価値であり、価値転嫁の入口になります。一方で、同種の置き換えは競合にも可能なため、置換価値だけに頼るとやがて比較購買と価格競争に巻き込まれやすくなります。

よくある誤解

置換価値は「安さ」そのものではありません。価格を下げることではなく、顧客の時間や手間を置き換えて浮かせることが本質です。また3分類は優劣の序列というより性質の違いであり、同書では感動価値が最も高付加価値とされますが、置換価値が不要という意味ではありません。多くの商品は複数の価値を併せ持ちます。

実務での問い

自社の商品は、顧客の「どの既存業務・既存手段」を置き換えているでしょうか。その置き換えで浮いた時間とコストを金額で示せれば、価格交渉の足場は大きく変わります。

本用語集は、株式会社カクシンが付加価値経営の視点で編纂しています。