世界のニュースを、付加価値のレンズで読み解く ─ 株式会社カクシン

指名買いしめいがい

指名買いとは、顧客が商品カテゴリーの中から比較検討するのではなく、特定のブランド名・商品名・企業名を名指しして購入する行動です。代替品との比較を経ずに選ばれるため価格競争の影響を受けにくく、ブランド力や顧客ロイヤルティの強さを示します。

定義

指名買いとは、顧客が「洗剤がほしい」ではなく「この銘柄がほしい」、「システム開発会社を探す」ではなく「この会社に頼みたい」と、最初から特定の対象を指名して購買する行動を指します。マーケティングでは、検索行動における「ブランド名+商品名」での指名検索や、店頭・商談での指名率が、その計測指標として使われます。

指名買いされる商品は、購買の時点で競合との比較テーブルに載らないため、価格や機能のスペック競争から実質的に切り離されます。これは長年の品質実績、独自の体験、信頼の蓄積によって形成されます。

なぜ経営で重要か

指名買いの比率は、事業の収益性と安定性を左右します。比較購買の顧客は価格が下がれば離れますが、指名買いの顧客は多少の価格差では動きません。値引き圧力への耐性、営業コストの低さ、リピートによるLTVの高さという形で、経営数字に直接効いてきます。

株式会社カクシンが提唱する付加価値経営の考え方では、指名買いは顧客のニーズの裏のニーズに応え続けた結果として生まれる状態と捉えます。機能や品質の提供にとどまらず、「この会社は自分たちのことを分かってくれる」という感動価値の積み重ねが、比較を不要にする関係をつくるとされます。

よくある誤解

指名買いは知名度と混同されがちですが、「知られていること」と「指名されること」は別です。広告で認知を獲得しても、選ぶ理由が価格しかなければ指名買いには至りません。また、BtoC特有の現象と思われがちですが、BtoBでも「あの担当者に頼みたい」「あの会社でなければ」という指名は起こり、むしろ取引額が大きい分、影響も大きくなります。

実務での問い

自社の売上のうち、比較検討の末に選ばれた割合と、指名で選ばれた割合はどの程度でしょうか。指名してくれた顧客に「なぜうちだったのか」を聞くことが、価値の源泉を知る最短の方法です。

この概念が読めるニュース解説

本用語集は、株式会社カクシンが付加価値経営の視点で編纂しています。