世界のニュースを、付加価値のレンズで読み解く ─ 株式会社カクシン

付加価値経営ふかかちけいえい

付加価値経営とは、売上や規模の拡大ではなく、生み出す付加価値の最大化を経営の中心に据える考え方です。顧客のニーズを起点に価値をつくり、価値に見合う値決めで利益に変え、賃上げや再投資に分配する循環によって、高収益と高賃金の両立を目指します。

定義

付加価値経営とは、経営の目的関数を「売上の最大化」から「付加価値の最大化」へ置き換える経営の考え方です。付加価値は人件費・利益・投資の総原資であるため、付加価値経営は「最小の資源で最大の付加価値をつくり、それを適正に分配する」ことを目指します。薄利多売で規模を追う経営とは対照的に、一つひとつの取引の価値密度を高める方向に舵を切ります。

株式会社カクシン(代表・田尻望氏、著書『付加価値のつくりかた』)は、この領域を「価値主義経営®」として体系化し、企業の構造にアプローチして最小の人の時間・資本で最大の付加価値を創出すること、付加価値を根拠とした価格決定への転換を提唱しています。高付加価値経営の代表例としては、田尻氏の出身企業でもあるキーエンスの高い営業利益率がしばしば参照されます。

なぜ経営で重要か

人口減少下の日本では、数量拡大に頼る成長は構造的に難しくなっています。また賃上げの原資は最終的に付加価値からしか生まれません。売上が伸びても付加価値が薄ければ、社員の給与も投資余力も増えないのです。付加価値経営は、価格競争から脱け出し、賃上げ・再投資・顧客価値向上の好循環をつくるための枠組みとして重要性を増しています。

よくある誤解

「高いものを売る経営」ではありません。前提は顧客のニーズを叶える価値の創出であり、価値の裏付けなき高価格は続きません。また「コスト削減経営」とも異なります。コスト削減は分母を小さくする施策にすぎず、付加価値経営の主眼は分子である価値の創出にあります。

実務での問い

自社の経営会議で最も頻繁に見ている数字は、売上でしょうか、付加価値でしょうか。一人当たり付加価値を主要KPIに据えたとき、優先すべき打ち手がどう変わるかを考えてみてください。

この概念が読めるニュース解説

本用語集は、株式会社カクシンが付加価値経営の視点で編纂しています。